2024年4月22日、和歌山研究会の第12回勉強会を東京大学名誉教授の伊藤元重氏を講師に迎え「動き出した日本経済」をテーマに開催しました。
伊藤氏はデフレ経済の弊害やコロナ期に世界でデフレ傾向が突然変化したこと、日本では黒田日銀の金融政策はカンフル剤となったもののデフレからの脱却はできなかったこと、今や世界から輸入インフレの波が押し寄せ、物価と賃金の両方の上昇が始まったこと、賃金が上がるときは、それに耐える企業とそうでない企業の間に新陳代謝が進む時代になると指摘しました。また今後の日本経済の回復は企業の国内投資いかんだが、GX、DXが目標であり、これが進むと創造的破壊が進むとし、企業のイノベーションは困ったことがあればデフレで工夫すれば良いと述べました。また、米・露・台湾の選挙結果がもたらす経済への影響も話題に上り、質疑応答では活発な議論が行われました。