まだ間に合う-藤崎大使の言葉 | 2024年12月8日 最近藤崎一郎元駐米大使の、「まだ間に合う 元駐米大使の置き土産」という本を読みました。少し前に産経新聞で回顧録を連載しておられて、そのお考えに私は随分共感するところが多かったのですが、その中で本書についても触れられてい[...続きを読む]
恵和株式会社とAKI活動 | 2024年10月15日 10月4日恵和株式会社の75周年記念式典が大阪の帝国ホテルでありましたが、ご招待を頂いたので、出席をさせていただいて、来賓の祝辞を述べさせていただきました。 恵和は根っからの和歌山企業ではありませんが、古くから和歌山[...続きを読む]
組織の長としての県知事のあり方 | 2024年9月4日 私が知事を勤めていた和歌山県の近くの兵庫県で、斎藤知事がパワハラ、おねだり体質などの科で兵庫県会でも、マスコミからも大いに指弾を受けています。私は同じ関西の知事で、関西広域連合の会合などで月に1回はじっくりお話しをする[...続きを読む]
災害と備え | 2024年8月19日 8月15日から16日にかけて、台風7号が関東地方に接近して、大変な事態となりました。報道では関東地方を襲う台風の中では過去最大級の台風だと言われ、JR東海は16日に東海道新幹線の運転を全面的に中止にすることを早々と発表[...続きを読む]
女性検事総長就任 | 2024年7月9日 この夏の人事で検事総長に畝本直美さんが就任されました。検事さんと言うとちょっと強面のイメージがあって、そのトップに女性が就任というのですから、いささかびっくりしましたが、これまでの経歴をお聞きすると、かなり前から、今日[...続きを読む]
東京は得をしているか | 2024年4月17日 東京一極集中が言われ出してから、もう数十年が経ちます。一時、バブルがはじけ、日本の成長に陰りが出始めたとき、東京への人口集中が止まりかけたことがありました。1995年頃のことです。ちょうどその頃、日本経済も曲がり角を迎[...続きを読む]
何になりたいか、何をしたいか | 2024年3月31日 「末は博士か大臣か」、今の若い人には死語となっているかも知れませんが、私の子供の頃にはよく聞かれました。この言葉は既に少しおちゃらけた感じで使われていましたが、どんな人だって、自分は何になって生計を立てていこうかという[...続きを読む]
ボルネオ島の悲劇と情報収集 | 2024年3月15日 私がかつて大使をしていたブルネイと言う国はアジアで一番大きなボルネオ島の北部の小さな国です。ボルネオというのは英語の名前で、インドネシアの呼び方であるとカリマンタンとなります。ボルネオ島は北の方の一部がマレーシアのサバ[...続きを読む]
説明責任と温故知新 | 2024年3月9日 政治や行政の世界で今一番言われる言葉に説明責任という言葉があります。とても大事なことだと思います。政治家や行政官はその方法は違えど、国民、住民の付託を受けてその仕事をしているわけですから、クライアントたるそういった人々[...続きを読む]
天知る、神知る、我知る、君知る | 2024年2月18日 今の教育に問題を唱える人がおっしゃる卓見は、教育ではリベラルアーツをもっと大事にしないといけないということです。私が尊敬している青葉学園の田村哲夫理事長が、そのことを強調しておられ、その主宰する渋谷学園渋谷中学高校と幕[...続きを読む]
日本製鉄の転生 | 2024年2月14日 書店で出たばかりの「日本製鉄の転生」という本を見つけ、早速購入して読みました。購入する前から、この本のタイトルは、日本製鉄について私が最近思っているイメージを表しているタイトルでしたが、読んでみるとまさにその通りの内容[...続きを読む]
和歌山の新しい資産 | 2023年12月29日 11月から12月にかけて、和歌山に新しい投資案件が実現し、これによって新しい資産が登場します。誠に喜ばしいことであります。私は経済や社会の運営を考えると投資がとても大事だと思っていまして、知事の仕事の上でも、投資を増や[...続きを読む]
アレクサンドロスと継戦能力 | 2023年12月1日 塩野七生さんのギリシャ人の物語の文庫版第4巻はアレクサンドロスの物語で、塩野七生さんによれば、オリジナルの著作はこれにて打ち止めと言う叙述がありました。残念です。同じく巻末にそういうわけだから、今まで書いたすべての作品[...続きを読む]
行政における改革 | 2023年5月10日 牧原出さんの「崩れる政治を立て直す」を読みました。上梓は2018年9月ですからまだ安倍政権の時の本で、すぐに購入したのですが、知事職の多忙にかまけて積ん読になっていたのを一つ一つ読み返しているものの一つです。 いきな[...続きを読む]
秘書 | 2023年2月27日 私は昨年12月16日に和歌山県知事職を退任しました。しばらくは退任に伴う引き継ぎ、身辺整理、引越しなどに忙殺されていて、まだ本日に至っても整理作業は続いていますが、段々と様々な方々との交流が再開できるようになり、「社会[...続きを読む]
大本営発表と情報公開 | 2023年2月8日 ロシアによるウクライナ侵攻もかれこれ1年近くになります。何せロシアは軍事面ではアメリカに次ぐ超大国ですから(そう我々は信じてきましたが。)ソ連が解体した時核兵器を放棄し、すべてロシアに譲り渡してしまったウクライナは、ロ[...続きを読む]
間違った政策 | 2022年7月4日 去る6月15日の県議会で、私は県知事としての職務は現在の任期限りとしたいという希望を表明いたしました。ただ、12月16日までの任期いっぱいは職務に全力投球いたしますし、前回までのように、選挙運動と思われないように、選挙[...続きを読む]
新中期行財政経営プラン | 2022年4月18日 新中期行財政経営プランができました。これから5年間の県の行財政規律を規定する計画です。5年に一度改定して、次の5年間の財政規律を決めます。こうして箍をはめておいて、無茶な財政運営を県がしないようにするのです。プランを作[...続きを読む]
かくれみの | 2021年12月20日 昔々、私が中央省庁の役人をしていた時、役所はよく審議会とか研究会とかを作っていました。学者、関連業界の首脳、ジャーナリスト、受益者の代表、消費者や労働組合の代表など幅広い層の方々に集まってもらって、特定のテーマの政策課[...続きを読む]
新政策で大事にしていること | 2021年2月22日 2021年度新政策予算は県当局原案が出来上がりまして、2月県議会に提出するまでになっています。 これから議会審議が始まりますし、議会を通していただいたら、県民の皆さんにもどんどん広報をしていこうと考えています。その中[...続きを読む]
継戦能力 | 2020年12月7日 私は、行政が危機的課題を抱えている時、大事なことは継戦能力だと思います。行政を指揮しておりますと、時々大変な危機に遭遇いたします。自然災害に見舞われた時など特にそうであります。 和歌山県は2011年東日本大震災の傷跡[...続きを読む]
次々と和歌山をおそう怪物 | 2020年9月28日 こういうタイトルを付けると怪獣映画みたいなのですが、「怪物」は皆、小さくて、中には、中々愛らしいものもあるのです。 先々週の月曜に、遅刻気味の中、そそくさと公舎を出る公用車の車窓から公舎の門前に小さなシジミチョウが専[...続きを読む]
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」 | 2020年8月24日 この言葉はよく聞く言葉でありまして、歴史から学ぶ事はたくさんあるということを、言いたい時の枕詞のような使い方をすることが多いと思います。この間も新聞で加藤陽子さんがこのタイトルのもとに現在のコロナに匹敵するような大パン[...続きを読む]
きれいごとと手荒なこと | 2020年8月17日 世の中には、こっちの方向へ行かないと将来困るけれどなあというような話がたくさんあります。今回のコロナ流行においてもたくさんの問題が顕在化しました。海洋プラスチックゴミの問題はコロナ以前から大問題となっています。それぞれ[...続きを読む]
いだてん | 2020年1月13日 昨年のNHKの大河ドラマは「いだてん」でありまして、日本人として初めてのオリンピック選手となった金栗四三さんのことを指しての命名ではないかと思います。もっとも、後半の主人公は前回の東京オリンピックの時の立役者田畑政治さ[...続きを読む]
100点をとらずとも | 2019年6月24日 私は、人からはそう思われていないような気がするんですが、よく人を褒めます。その時、あんまり真面目くさって褒めると照れくさいので、「えらい!」とかよく言います。他人に対する評価も結構甘いので「100点!」と怒鳴りますが、[...続きを読む]
情報公開制度 | 2019年5月21日 情報公開制度は民主主義の根幹に関わる大事な制度ですが、和歌山県ではその円滑な運用のため、少し工夫をしています。その結果閲覧も少々費用をいただいていますが、実際に閲覧をされる方とはスムーズに行っていますが、突如として、県[...続きを読む]
「もうこれでええのに」の罠 | 2018年7月16日 知事にならせていただいてから12年間、私の1つの仕事は、和歌山の時代から取り残されてしまった部分を一生懸命直して取り返す事でした。高速道路をはじめ幹線道路の整備を進めること、産業活動に新しい血と活力を導入すること、大学[...続きを読む]
想像力 | 2018年7月2日 ビジネスを成功させようとすると、今後どうやってやっていこうか、それをどのような方法でやっていこうかと考える、ハイカラな言葉で言うと事業計画とか経営企画とか事業構想といったことが大事になります。しかし、そういう時に良いも[...続きを読む]
和歌山市の職員は最近ようなったでー | 2018年6月4日 私は県下いろいろな所で出かけます。会合も多いし、いろいろなお店にも入るし、お昼ご飯を食べたりします。その時色々な人が色々なお話をしてくれます。その中で最近いい話を聞きました。 曰ク、こうです。「最近は和歌山市の職員は[...続きを読む]
アンティシペイション | 2018年4月30日 英語で言うときざですが、予測とか予期とか言うとどうもしっくりこないので使います。 ゴルフの上手な人は、次のショットを考えてどこにボールを落とすのかという話をする時によく使います。 県政でも何でもこれがとても大事だと[...続きを読む]
我が〇×を取り巻く環境はますます厳しく | 2018年4月23日 職業柄たくさんの大会にお呼びいただいて、祝辞やご挨拶を申し述べさせていただいています。呼んでいただくことはありがたいことだし、県知事の務めですから、どうしたら良いメッセージが送れるか心を込めてお話をしています。(もっと[...続きを読む]
政策当局の心意気 | 2017年12月18日 和歌山県は、県民生活に関する事を何でも手がけています。ずっと前から運用している制度に関する事もあるし、長期総合計画に書かれた目玉政策だからと特に力の入っている新しい政策もあります。そしてどのような政策でもそれを担当する[...続きを読む]
クライエント | 2017年12月11日 最近は日本語の中にどんどん英語が入って来ましたが、この「クライエント」という言葉も普通に使われているようです。通常では日本語は「顧客」というように訳されます。最近では、顧客名簿というように他の言葉との熟語で使われる時も[...続きを読む]
中野監察査察監ありがとう | 2017年11月17日 本年10月末日をもって、10年以上の長きにわたって、和歌山県のために尽くして下さった中野光雄監察査察監が退任されました。 長い間ありがとうございました。 今はもう昔のことですが、私が生まれ故郷の和歌山県知事に迎えら[...続きを読む]
めでたし、ロンリープラネット・ベスト・イン・トラベル2018 第5位に紀伊半島 | 2017年11月13日 10月24日、世界的旅行ガイドブック「ロンリープラネット」が最も旬な旅行先を紹介する「Best in Travel 2018」が公表され、紀伊半島がベスト5に選出されました。 このプロジェクトが始まって以来、毎年世界[...続きを読む]
「ユリノミクス」に思う | 2017年10月19日 衆議院議員選挙に際する希望の党の政策集なるものが公表されました。10月7日付けの読売新聞に載っていましたので、それをもとに、本文を書いています。 私の気持ちを引いた所は、「ユリノミクス」についてであります。読売新聞を[...続きを読む]
定説 | 2017年9月19日 和歌山には、いっぱいいい所があるのに、あまり世の中に知られていない。県ももっと発信しなきゃあ。という事がよく言われます。県外の人にも言われますが、県内の人にもよく言われます。私もそのとおりだと思いますが、これがとんでも[...続きを読む]
がんばれ和歌山県警 | 2017年8月7日 私はテレビの刑事ものが好きで、よく見ています。犯人逮捕に至る推理のプロセスが面白く、なぜ、どうしての論理的思考を鍛えるにはこれが一番だなどと軽口をたたいています。従って現実にはそんなことあるもんかというような荒唐無稽の[...続きを読む]
君の行く道は果てしなく遠い | 2017年7月10日 昔は音楽愛好からほど遠い生活を送っていた私ですが、ミラノ在住の時、小さい娘がピアノで活躍していたことをきっかけに、中々音楽も良いなあと思い始め、クラシックの演奏を時々聴きに行き、私たちの若い頃流行ったニューミュージック[...続きを読む]
法治国家 | 2017年6月19日 和歌山県には、2~3年の任期で優秀な国家公務員の諸君が幹部として出向で来てくれています。昔時々言われたのは、国家公務員の人たちは、東京の霞が関にいると仕事がきつくて大変だから、時として出向で地方に行くと、県庁などで大事[...続きを読む]
忖度 | 2017年5月29日 最近の国政を見ていますと、森友学園への国有地払い下げ問題とか加計学園の獣医学部開設の許可の問題とかで大騒ぎのように見えます。二つの問題はいずれも前者の経営者は安倍総理の夫人の知己で、後者は総理本人の長年の友人であること[...続きを読む]
大会の季節 | 2016年10月24日 季節は秋たけなわとなってまいりまして、いろいろな大会、イベントがめじろ押しです。時には主催者として、時には来賓として、多くの大会に出席させていただいています。いずれの大会も運動をともにする熱心な会員の方々が大勢出席して[...続きを読む]
豊洲問題に思う | 2016年10月10日 小池百合子東京都知事が誕生し、連日マスコミでその活躍ぶりが報じられています。その中で豊洲市場への移転問題など、大変な問題が明らかになって、これはどういうことだと国民のほとんどの人が思っておられることと思います。色々と大[...続きを読む]
よくやってくれました | 2016年10月3日 今年の夏の猛暑はものすごいものがありました。暑いだけでなく雨が降らないで、大地はカラカラでありました。私は時々暇を見つけて和歌山の山奥にも行っていますので、そういう所では、多少は雨も降りますが、平地はカラカラでした。実[...続きを読む]
つじつまは誰が合わせるのか | 2016年3月21日 県知事をやらしていただいていてよく思うことは、「自分は本当につじつま合わせ役だなあ」という事です。県政は和歌山県に関する事すべてに関係します。そこでは多くの政策目標がありますが、大体の場合は、それらは、いわゆるトレードオ[...続きを読む]
九度山真田ミュージアムオープン | 2016年3月14日 3月13日九度山町に、真田ミュージアムがオープンしました。私もオープニングセレモニーにお呼びいただいて、参加してきましたが、とてもよいものができ、真田幸村にちなんだ九度山町の町おこしに大変有効なものができたと喜んでいます[...続きを読む]
えらい忙しいです。 | 2016年1月25日 昨年は和歌山県の歴史始まって以来くらい、行事、出来事、案件が集中した年で、私も忙しく大変でした。 おかげ様で全部上手くこなせたと思っていまして、昨年国体での優勝など県民の皆さんが喜び、誇り、自信を持って下さった事が多かっ[...続きを読む]
経済の論理 | 2016年1月18日 私はちょっと理屈っぽい人間かもしれません。あんまり理屈ばかり言うと嫌われそうなのですが、でもあえて論理を詰めて、理屈を言うことにしています。何故ならば、理屈に合わないことは、唱えた時は格好良くて人々に好感を持たれても、そ[...続きを読む]
おもてなしの心 | 2015年6月22日 国体を控えて「おもてなしの心」という言葉をよく言います。国体で和歌山に来て下さった方々に、心から楽しんでもらえるように、不快な思いをさせることがないように、みんなで「おもてなしの心」を磨きましょう、というわけです。 [...続きを読む]
ローマ人の物語 | 2015年3月30日 塩野七生さんの傑作に「ローマ人の物語」というのがあります。ローマの建国から、発展と衰退、そして西ローマ帝国の滅亡まで全15冊、文庫本にすると43冊の大著ですが、大変興味深い話がどんどん出てきます。 ローマ人が長く繁栄[...続きを読む]
何ということを | 2015年2月9日 「続々と日本一」というタイトルで和歌山にも頑張っている人がいるぞということをこの欄でも申し上げたところだったのですが、その後続々と不名誉な事が相次ぎました。県の職員が覚醒剤使用で逮捕されたり、少年が人を突然刺したり、虐[...続きを読む]
お・も・て・な・し(その2) | 2015年1月19日 ただし、相手の眼で、相手の心でと申しましたが、実はこれがけっこうむつかしいのです。特に我々和歌山人にとっては、和歌山以外の人にどう訴えるかという事が問題になります。善意の人であり、創意と工夫の人である我々は、中々いいア[...続きを読む]
「知事としては一流、学者としては三流」垣松元島根県知事の思い出 | 2014年9月1日 私は、20代の頃、科学技術庁に出向して原子力安全を担当していました。正確に言うと、それを担当する原子力安全局原子力安全課の総括係長として、局全体の仕事回しと法規法令の整備・解釈、さらには原子力防災対策の事実上の取りまとめ[...続きを読む]
和歌山市に新市長誕生 | 2014年8月11日 8月10日台風が通り過ぎた和歌山市で次期和歌山市長を選ぶ投票が行われ、尾花正啓さんが当選されました。おめでとうございます。 尾花さんは、市長候補に推される前は、和歌山県の県土整備部長として県の土木建設部隊を率いるトップで[...続きを読む]
市町村消滅 | 2014年6月16日 5月8日に日本創世会議が発表した調査結果は、日本中に、特に過疎に悩む地方の人々に衝撃を与えました。和歌山県ではのきなみ市町村の人口流出が顕著で、そのうち、こういう市町村では自治体を維持できなくなってしまうぞという懸念が一[...続きを読む]
よそからの権威 | 2014年6月9日 我が和歌山県の偉人南方熊楠の事跡に神社合祀令反対運動があります。国家神道を強化するため、全国にたくさんある神社をまとめていこうと国が明治39年神社合祀令を発しました。和歌山県は素直な県民性か、全国の中でも特にこれに熱心で[...続きを読む]
「あれれ、小保方晴子さん」 | 2014年3月10日 2月10日付けのこの「仁坂吉伸の思い」で私は「あっぱれ!小保方晴子さん」と書いて、大いに感激していたのですが、最近の報道を見ていますと、論文のコピペとかデータの不適正使用とかいっぱい出てきて、「あれれ、どうしたの」とい[...続きを読む]
制度 | 2013年12月30日 「官製談合汚職の防止はシステムで」、7年前の知事選挙時、私が県民の皆さんに申し上げていた事です。私が知事選挙に立候補して皆さんに選んで頂いたのは、官製談合汚職で前の知事が逮捕され辞職したからです。だから、もう二度と官製[...続きを読む]
「永遠の0(ゼロ)」に思う(続) | 2013年11月18日 百田尚樹さんの「永遠の0(ゼロ)」の続きです。その中で県政遂行上、特に心を引き締めなければならぬという事をいくつか感じましたので申し述べます。 一つは、指導者が心得なければならぬ事。行くか、退くかすべてに勇気を持つこ[...続きを読む]
One for all, all for one(一人はみんなのために、みんなは一人のために) | 2013年10月28日 アレクサンドル・デュマの三銃士でダルタニャン達が叫ぶ言葉ですが、中々良い響きなので、早大のラグビー部が自らのモットーとして取り入れ、それが今や日本のラグビー協会全体のキャッチフレーズになっています。 私はスポーツが大[...続きを読む]
パトカーのサイレン | 2013年10月21日 知事をやっていますと、色んな決裁が来ます。その中でパトカーが緊急サイレンを鳴らしながら、事件現場等へ急行しようとしている時に交差点で他の車とぶつかって損害賠償をしないといけないというのが時々来ます。 私は、ずっと「サ[...続きを読む]
勇士の帰還 | 2013年9月30日 10月1日から工業技術センターの所長に和坂貞雄さんが就任します。それまでの5年間、名所長として工業技術センターのレベルアップによく尽くしてくれた請川所長の後任です。和歌山の産業の力を伸ばすには、技術開発から。そのために[...続きを読む]
長嶋選手と技術 | 2013年9月23日 長嶋茂雄さんという人がいます。国民栄誉賞を受けた世紀の天才バッターで、カンやヒラメキで、どんな球でもヒットにしてしまうというイメージがありますが、この間テレビを見ていたら、実は、長嶋選手は、ものすごい練習をする人で、そ[...続きを読む]
連携 | 2013年8月5日 県庁の職員が議会答弁とか、対外説明とか、時には知事説明とかでよく使う言葉に「○○の部署と連携して」「市町村と連携して」というのがあります。私はこの連携という言葉とその中身は大好きですが、同時に危険性も感じます。 私が[...続きを読む]
風疹の予防接種と地方分権 | 2013年7月15日 和歌山県は5月21日の発表以来、妊娠する可能性のある女性等への風疹の予防接種の全額補助を実施しています。30市町村全部で実施しています。全県で、全額公的補助を実施しているのは、私の知る限り和歌山県だけです。東京都が和歌[...続きを読む]
クールビズ | 2013年6月3日 今年も和歌山県庁ではクールビズをしています。 ほとんどの原発も止まったままなので、夏の電力事情も楽観はできず、県民の皆様に全体で平成22年度比マイナス9%を目安とした節電をお願いしている中、県庁の冷房もうんと少なめに[...続きを読む]
何でこんなにうまく行ったんじゃ | 2013年5月6日 テレビや新聞に和歌山のことを大いにPRしたいといつも思っているのですが、そうそう簡単には行きません。ところが、そんな時テレビを見たりしていると、ひょっこり和歌山大特集が全国版であったりします。ありがたいことです。 し[...続きを読む]
チャーチルの言葉 | 2013年2月18日 第二次世界大戦時から戦後にかけての英国の首相チャーチルは「皮肉屋」で有名ですが、民主主義について次のような言葉を残しています。 「民主主義は最悪の政治形態である。ただし、過去の他のすべての政治形態を除いては。」英国流[...続きを読む]
近くにお越しの節は是非お寄り下さい | 2013年2月11日 あいさつ状で、表記のような文言をよく見かけます。儀礼としてはよく使われますが、文言通り解釈して訪ねて行く人はまあいないでしょう。ところが、本当に和歌山へ呼んで来てやろうと思っている人に、挨拶状を書こうと下書きを県庁のあ[...続きを読む]
あんたの時代は良かった | 2013年2月4日 沢田研二さんの歌に「ボギー、ボギー、あんたの時代は良かった」というフレーズがあります。私は、和歌山市に1950年に生まれて18歳までずっと育ちました。今からよく調べてみますと、その頃の和歌山は様々な点で「良かった」ので[...続きを読む]
情熱と技術 | 2012年11月12日 いよいよ総選挙で政治の季節です。政治には何が必要でしょうか。 私は情熱と技術だと思います。 情熱がないと話になりません。国をよくしてやるぞ、県や市町村をよくしてやるぞ、その情熱がないと何事も始まりません。色々なよい[...続きを読む]
天気予報 | 2012年8月13日 このところ天気予報をよく見ます。霞が関で役人生活を送っていた頃は、大部分の時間は昼も夜もビルの中で働いていますので、せいぜい雨が降ると傘がいるという程度で、関心も薄かったのですが、最近は違います。 防災も私の大事な仕[...続きを読む]
ガラガラポン | 2012年7月9日 世の中が何か行き詰まった感が漂って来ると、人々はよく既存の秩序を「いっぺんぶっ壊してみたい」と思う誘惑にかられます。「ガラガラポン」の発想です。古くは明治維新の志士の発想だし、昭和の時代それまでの政党政治に飽き足らず抑[...続きを読む]
決断力 | 2012年6月4日 新聞に載っていた雑誌の広告で、ある評論家がある人を決断力があるから総理大臣にふさわしいといった趣旨の記事を書いている事を知りました。 最近の政府が色々議論はするけれど中々結論を出さないことが多く、ましてやトップに立つ[...続きを読む]
忘れられた女 | 2012年5月14日 マリー・ローランサンという画家・詩人がいます。その人の詩に「鎮静剤」という作品があることをずっと昔教えてもらいました。哀れな女の例が次々と出てきて、「○○より もっと哀れなのは ××な女です。」という風に続くのです。そ[...続きを読む]
自転車操業 | 2012年5月7日 和歌山県はつくづく自転車操業の県だなと思います。懸命に頑張り続けないとこけてしまったり、後退したりします。もともとの自力のある地域だと、少し油断をしていても、のんびりと構えていても、自力が発展を後押ししてくれます。しか[...続きを読む]
さくら | 2012年4月16日 今年の冬はけっこう寒く、さくらの開花期が例年より遅れました。そのおかげで、先日の春の嵐の時もさくらの花は開花直後だったので散らず、7日、8日の土、日は満開でした。両日とも天気が良く、絶好のお花見日和でした。私も仕事の合[...続きを読む]
うれしいこと | 2012年4月9日 後援会の有力メンバーとお話をしていたら、業績が好調だと聞いてうれしくなりました。 聞くところによると、「県知事も一生懸命ようやっているので、自分らもがんばらにゃいかんと熱心に仕事に取り組みだした」とのことです。こんなう[...続きを読む]
出羽の守 | 2012年3月26日 世の中には、「どこかよその国や地域や組織では、かくかくこのようにうまくやっている。だから、我々も是非そういうことを考えるべきだ。」といったことを言う人がいます。 日本は明維新以来、先進国の進んだ制度をどんどん取り入れ[...続きを読む]
石崎義公さんの話 その1 「現場」と「できないと言うな」 | 2012年3月5日 和歌山県では、産業交流サロンというのを月1度くらい、紀北、紀南で開いています。特にこれからというビジネスマンが集まって、成功している先輩ビジネスマンの話を聞き、刺激を受け、また、その後ビール、ピーナツ懇親会でお互いに語[...続きを読む]
課題先進県和歌山 | 2012年1月30日 東京大学前総長で三菱総研の理事長の小宮山宏さんの著作に「課題先進国日本」という本があります。高齢化とか、デフレとか、低成長とか、エネルギー環境問題とか、日本が抱えている問題は遅かれ早かれ世界が直面する問題だから、日本が[...続きを読む]
大事は理、小事は情 | 2012年1月23日 私の前職は日本貿易会専務理事でした。わずか1月ほどで辞職してしまったので、大変迷惑をかけたのですが、当時私がお仕えしていた総合商社の会長さんや社長さん、それに貿易会担当であった各社の役員さん、さらには貿易会の職員さん達[...続きを読む]
KY | 2012年1月9日 KYとは空気を読めないという意味だそうです。「Kûki」のKと「Yomenai」のYですね。 今から2年あまり前、政権交代があった時、私はKY知事と言われました。空気を読めない知事だそうです。今でこそ民主党政権も様々[...続きを読む]
東日本大震災の時のいい話 | 2011年12月19日 フェリシモというセンスのよい商品ばかりを集めた通販の会社があります。和歌山のいい商品も採用してもらおうと働きかけをしているのですが、そのフェリシモの矢崎和彦社長とは20年くらい前からの知己です。以下は矢崎さんから教えて[...続きを読む]
官僚支配 | 2011年7月4日 最近は「官僚支配」という言葉が結構よく目につきます。政治家たるトップが部下の職業的公務員すなわち官僚に操られている様を言うのですが、これも変な話で、要はトップが自分もアイデアを出し、官僚の言うこともよく聞いて、官僚が不[...続きを読む]
覚えておきましょう | 2011年6月13日 わずか2年足らず前政権交代が行われました。 子ども手当、農家への所得補償、高速無料化、高速道路等公共事業の抑制、公務員人件費大幅カット、行政の合理化による13兆円もの財政改善など派手な「マニフェスト」が踊り、一方有権者[...続きを読む]
インベーダーのすすめ | 2011年4月4日 昔インベーダーゲームというのがありました。今はコンピュータゲームソフトはどんどん立派になっていますので、そんなものはすたれたと思いますが、おかげで、この「インベーダー」という言葉が一世を風靡しました。侵略者といった意味[...続きを読む]
社会実験 | 2011年3月28日 社会実験という言葉が大はやりです。現政権が色々と新しい政策を行う際にこの言葉を使い、マスコミがそれをどっと流したもので、現在一種の流行語になっています。例えば、高速道路の料金ですが、どこかの路線だけ、つまみ食いで無料化[...続きを読む]
「元気に」の大はやり | 2010年8月16日 4年前知事選に立候補するに当たり、キャッチフレーズとかスローガンとかを何にするかと聞かれた時、私は「和歌山を元気に」としようとすぐに応じました。和歌山生まれの和歌山育ちの私にとって、その時の和歌山は昔日の栄光を失い、元気[...続きを読む]
ああすれば こうなる | 2010年5月28日 政治家として行政庁のトップとして仕事をしておりますと、県民のためにやりたいことがいっぱいあります。何とかできないかと考えます。ただし、無 責任なことはできませんから、もしそれをやったら、どういうことが起こるかということを[...続きを読む]