我が国は今や多事多難ですが、その中でも深刻な現象は、少子化とこれに伴う人口構成の高齢化です。和歌山県は、これに加えて若い働き手が大都会などに行ってしまう現象が顕著で各地で過疎に拍車をかけています。(こういう現象を人口の社会減と言い、少子化で人口が減ることを人口の自然減といいます。)
一組の両親に何人子どもが生まれているかを示す指標が合計特殊出生率(言葉が難しいですね)というのですが、6月初め、一番最近の都道府県別の数字が発表されました。
これによりますと和歌山県は1.49で全国の中では17位、まずまずの部類でしょうか。それよりもうれしくなるのは、全国的に数値が下がっている所が多い中で、和歌山県はわずかですが改善を示している点です。改善が見られたのはわずか6県ですから、これまた全国の中では健闘していると言えるでしょう。
和歌山県では、紀州3人っ子政策やこうのとりサポートで、手厚い不妊治療助成や第3子の保育料無料化を導入しており、最近は婚活サポートにも踏み出していますが、(第3子保育料無料化は一つだけ遅れていた和歌山市もついに今年から追随してくれました)こういう効果が少しは現れたかなと思ったりもします。
しかし、この合計特殊出生率は2を越えて初めて人口減少に歯止めがかかるというもので、1.49ごときで前年より少し改善したぐらいで安心してはいられません。また、他県よりは少しましだなどと言って喜んではいられません。
今後とも、少子化対策を強化していこうと思いますし、そのためには、子どもを産んで育てても大丈夫だとご両親に思ってもらえるような雇用と所得を高めていくといった経済政策にも力を入れていかねばなりません。