平成25年3月6日(木)
吉井議員質問に対する仁坂知事答弁
知事の第3期県政について
ただ今は、吉井議員から、私の知事としてのこれまでの実績について、大変温かい評価と、励ましのお言葉をいただきました。誠に光栄に存じますとともに、また、恐縮をいたしております。
これまでの2期7年余り、私が県政の執行に打ち込めましたのも、県議会の皆様を始め、県選出の国会議員の方々、市町村長など各地域の指導者の方々、それに何よりも100万人の県民各位の温かい励ましと、お力添えがあったればこそでございまして、ここに心から感謝を申し上げる次第であります。
とりわけ議会との関係では、政策を堂々と議論できる和歌山県議会であると、私は、別にここだけではなくて、他県の人にも常に申しております。そういう点で大変、私はありがたいと思っております。もちろん、私や県当局者もそれなりに努力はしておりますが、しかし大宗は、県議会の皆様のご厚意のおかげである、あるいはご努力のおかげであると考えておりまして、感謝を改めて申し上げたいと思っております。
知事の仕事を一生懸命遂行する中で、県民の皆さんが、長く続いた県勢の不振と長く厳しい景気低迷の中で、お仕事に、日々の生活に本当に大変な思いで歯を食いしばってがんばっておられることを、いつも身をもって実感をいたしております。と同時に、そのような中にあっても、希望を失わず、未来を夢み、県政への温かい期待を述べられ、私に対して励ましの声をかけて下さる県民の皆さまに頭が下がる思いであります。ならばこそ、この方々のために最善を尽くさねばと、常に我が身をふるい立たせてまいりました。
この7年余りで、不祥事以来の県政への不信は払拭され、清潔な県政という信頼感は得られたかと思います。行政改革も実を上げ、財政破綻への心配もなくなり、ようやく積極的な財政支出ができるようになりました。遅れていたインフラの整備も7年の間に随分と進みました。農林水産業、製造業、サービス業、観光業、運輸業など、あらゆる産業への助成制度が整備され、新しい企業も120社お迎えする事ができました。医療、福祉、治安など、県民の安心安全を守る様々な制度も何とか崩壊を食い止めつつ、改良、充実ができるようになりました。次代を担う若い子ども達の教育も着々と充実されつつあります。
そのような中に起こった紀伊半島大水害でありましたが、61名の尊い犠牲を出しながら、残されたすべての県民のがんばりで、奇跡とも言うべき早期復旧を果たすことができました。紀の国わかやま国体、紀の国わかやま大会への準備も着々と進んでおります。これらはすべて、県政に呼応して立ち上がって下さった、県民の皆さんのご努力とご協力の賜物であると思います。
とはいえ、和歌山県の現状は、まだまだ安心できるものではありません。インフラも建設途上にあり、経済も脆弱性を払拭したとは言えません。県民所得が飛躍的に向上したかと言うとそうではありません。都市や地域の疲弊に歯止めをかけ得たかといえば道半ばの感があります。もっと繁栄を実感できるような、そういう和歌山にしたいという気持ちがあります。健康に関しても余り誇れませんし、油断をすれば、安心安全の各システムもいつ瓦解するかもしれません。さらに、人口の高齢化は1年1年と確実に進んでまいります。また、来たるべき南海トラフの大地震に十分な備えを急がなければなりません。そして、来年の第70回紀の国わかやま国体、紀の国わかやま大会を成功させ、全国に和歌山の名をとどろかせないといけません。
私の知事としての任期は、本年12月16日まででありますが、もし許されるならば、このような和歌山県の課題に、すべての県民の皆様とともに立ち向かっていく戦線に、今一度立たせていただきたいと思います。引き続き県知事として、県政をリードする責めを負わせていただきたいと願っております。
もし許されるなら、私は、これまで以上に粉骨砕身、あらん限りの力を振り絞って、我が愛するふるさと和歌山の発展のために、知事としての重責を負わせていただきたいと考えております。
県知事としての職責は、県民の支持を得て初めて担えるものであります。私としては、県民の皆様から一層信頼と安心を持って選んでいただけるように、これまで以上の情熱を持って、知力を振り絞って努力をしてまいりたいと思います。また、これまで以上に県民に親しく交わることによって、その信を勝ち取ってまいりたいと考えております。
そして何よりも、県民の代表たる県議会の皆様方のご理解をいただき、皆様と力を合わせて和歌山県の発展のために最善を尽くすことをお誓いする次第であります。
今後とも、県議会の皆様の御支援、御協力をお願い申し上げ、吉井議員に対する答弁に代えさせていただきたいと存じます。どうもありがとうございました。