高校生集団万引き事件に思う

 最近私にとって最も衝撃的であった事件は、ソウルにおける集団万引き事件です。20数人のサッカー部の高校生がソウルの大型店で集団万引きをしたというのです。サッカーの試合をしに韓国に遠征した時の話だそうです。本当に驚きです。とんでもない不良少年というわけでもなく。普段はサッカー部員として健全なスポーツ少年であるはずの高校生が、しかも集団で万引きをするなど想像もできませんでした。
 日本人は、いろいろ問題のある人もいるけれど、総体としては、正直で、誠実で、ウソや騙しをしない人種であるというのが我々の誇りでありました。だからこそ、世界中で一種尊敬され、重きを置かれてきたのだと思います。
 とりわけ韓国との間では、近年従軍慰安婦の問題で大変とげとげしい関係にあります。ある種の韓国人は日本軍が20万人もの韓国人女性を従軍慰安婦として強制連行したなどというプロパガンダを官民挙げて世界中で行い、従軍慰安婦像などといういかがわしい像を米国のいくつかの州で建てたりして日本を貶めようとしています。
 もちろん私は当時生きていた人間ではありませんが、そんな事はあり得ないと言う事は歴史上の論理として分かります。売春禁止法が出来るまで、もっと限定的に言うと第二次世界大戦前の日本も貧しくて疲弊していた時代、家族のため売春婦に身を売らねばならなかった悲しい時代があったことは事実です。そしてそれが各地で軍人向けに行われていたことも事実でしょう。韓国でも当時の状況は、日本と同様かそれ以下だったはずですから、多くの悲劇があったことは間違いはないでしょう。あるいは、中には本人の納得づくではなく、世話をする業者の欺瞞のようなこともあったかもしれません。しかし、軍自体がそんなに大量の韓国の女性を(若い女性の相当割合になります)強制連行などできる事は論理的にあり得ません。そんな事をしていたら、きっと1945年の終戦を待たず、韓国に於いては反日暴動が起こって、統治が続けられなくなっていたに相違ありません。

 日本人は歴史を科学や論理として見てきて、その結果冷静に検討した結果を、ウソや騙しやごまかしなしに韓国側に伝えていて、韓国側にもそう説明してきたはずです。我々日本人は、相手が汚い手を使ってきても、ウソや騙しやごまかしなしに誠実に対応していくしかないのです。いつかは相手も冷静になれば理解してくれるかもしれないと思って、正しい事を言い続けることが我々の唯一の選択肢だったはずです。
 しかし、この万引き高校生は、集団万引きを、しかもこのややこしい日韓関係を抱えているソウルでやってくれました。これでは、日本人は人の見ていない所では平気でごまかしや騙しをやると韓国の人々に宣伝しているようではありませんか。一見普通に見える高校のサッカー部員がやったのですから。

 このニュースを聞いた時、一瞬まさか和歌山の高校生ではなかろうなと思いましたが、違います。和歌山にはこんなひどい生徒は一人もいないと信じます。高校名は発表されていませんから、私も言いませんが、本当に許し難い行為だと思います。もし和歌山の高校ならば、私なら学校の浄化を徹底的にやらせます。サッカーが多少強くても、中には一橋や早稲田や慶應に入る子がいても、それが何なのでしょう。「汝盗むなかれ」などという道徳をちゃんと教え込んでいないのは教育というものに値しません。

 しかしながら「人の振り見て我が振り直せ」とよく言います。和歌山県ではどんな状況でも、あんな事は絶対起こらないように、小中学校から道徳教育をきちんと子どもに施さなければなりません。高校生諸君にも、良い生き方が出来るように「いい奴」になれるように徹底的に人の道を指導しなければなりません。それが和歌山県が重視している道徳教育です。