2月8日、和歌山県の白浜で大使観光フォーラムイン和歌山が開かれました。和歌山の観光地を売り出して、もっと多くの外国人観光客に和歌山を味わってもらえるように、それぞれの国の人々に影響力の大きい各国の大使にお声をかけて、和歌山へお呼びし素晴らしい和歌山の観光資源や外国人に対するおもてなしの実情を説明しました。それで気に入ってもらったら、大使の方々からのそれぞれの国民への情報発信力に期待するというものです。
当日は、アジアを中心とする15カ国の大使や大阪にオフィスを構える総領事をはじめ20カ国から多くの外交団のメンバーが和歌山に来て下さり、白浜周辺の観光地巡りの後、交流会での勉強やレセプションでの懇談を楽しんでもらいました。また次の2月9日は全員を高野山にお連れしたわけです。
このフォーラムでは、地元出身の二階俊博自由民主党幹事長やわが外務省の鈴木庸一関西担当特命全権大使、そして世界津波の日特別大使をお務めの山中燁子さんも駆けつけて下さり、県内の市町村長も参加して、大使方との歓談を楽しみました。このフォーラムは、このように大盛況で、和歌山県の観光の一層の振興のため大いに役に立ったかなと思いますが、何よりも、私が素晴らしいと思っているのは、このイベントが和歌山県議会の皆さんのイニシアチブのもとに行われたことです。
ある日、和歌山県議会の重鎮で、議会の県議会観光振興議員連盟会長を務めておられる吉井和視県議から私に相談がありました。「観光は当県が生きていく上で生命線だが、もっと外国人に和歌山へ来てもらうために、大使の力を借りたらどうか。大使を大勢和歌山に呼んできて、和歌山のいい所を見てもらったらどうか。県議会観光振興議員連盟では皆でお金を出し合って500万円くらいの積立金を持っている。このお金を元にして、大使フォーラムをやりたいのだが、知事もそういう点で力があると思うから協力してくれないか」とおっしゃるのです。素晴らしい話だと思って早速サポートにまわることにしました。大事な観光プロモーションの手段なので、レセプション経費の一部や通訳への手当など若干の県費も投入し、県庁の中のこういう仕事に対する経験者を動員してサポート体制を組んだのです。そして当日交流会での和歌山の観光資源の説明は白浜町長や田辺市熊野ツーリズムビューローのブラッド・トウルさんとともに森礼子県議が県の全体を、堀龍雄県議が高野山を見事に説明されました。
和歌山でも外国人観光客は猛烈なスピードで伸びているのですが、日本全体でも、その伸びは大変なものがあり、少し前まで年間1000万人を越えるのが悲願であったのが、昨年は2400万人を数えるまでになり、東京オリンピックの年2020年には4000万人、2040年には6000万人も望めるという状況であります。日本各地で、自分たちの地域へ外国人観光客をどうやってより多く呼び込むかという事に皆が熱心に取り組んでいます。しかし私のような地方の首長や、行政府としての県庁や市役所、役場が熱心に取り組んでいる例はいっぱいあるものの、(もちろん和歌山県も血道をあげて取り組んでいますが)県議会の議員さん達が自分たちが一肌脱いでプロモーションを直接やろうとされたというのは聞いた事がありません。そういう意味で、私は、この和歌山県議会の壮挙を大変誇らしく思います。大使方の評判も上々で、和歌山の観光資源について初めてこういう素晴らしいものに出会ったとか、また来てみたいとおしゃっていた方がいっぱいおられました。
この成果は大いに楽しみです。