私はテレビの刑事ものが好きで、よく見ています。犯人逮捕に至る推理のプロセスが面白く、なぜ、どうしての論理的思考を鍛えるにはこれが一番だなどと軽口をたたいています。従って現実にはそんなことあるもんかというような荒唐無稽のストーリーのものは好きではありません。刑事ものでも大体の二時間番組はこの意味で嫌いです。次々と五人ぐらいの人が死んだり、民間の探偵が捜査に参加したり、そんなことあるもんかと思うとしらけます。そういう訳で、刑事ものは一時間番組に限ります。しかし、最近の刑事ものは、どうも警察が組織防衛のために、とんでもない悪行を働くというようなストーリーが多く、こんな警察が本当にあったらえらいことだと恐ろしくなります。
しかし、そんなことはないと私は信じています。とりわけ和歌山県警はよく頑張ってくれていると思っています。警察官も大勢いますから、時々不心得者も出まして、その不祥事に本部長などが公の場で謝っている姿を見ることもありますが、それも自浄能力がちゃんとあるのだと思うことにしています。
和歌山県も残念ながら犯罪とは無縁ではありません。むしろ、昔は鷹揚な県民性からか気の緩みからか人口に比して多い方であったかと思います。度重なって地方公共団体の汚職が発覚したり、カレー事件のようなとんでもない事件が起こったりと、我々は恥ずかしい思いもしました。しかし、最近は、随分と減ってきています。こういうことを調べる時、警察関係者は、人口当たりの犯罪の認知件数を用います。明らかになった犯罪の数ということでしょうか。和歌山県も、これが結構上位にいたのですが、近年じわじわと下がりつつあります。2017年上半期では、不動のトップ大阪の近くにしては19位と近畿の中では最下位(下の方が良い)というかなりましな成績になっています。近年では2013年17位、2014年16位、2015年15位、2016年19位、2017年上半期19位と、まずまずです。警察官諸君の働きによって犯罪の発生が抑え込まれている面もあるでしょう。
一般に各県比較をして警察関係の成績を見る時は、この指標を使うのですが、私は、人口当たりの検挙件数を見るべきだと思います。警察がどのくらい頑張って犯人を挙げたかということだからです。そこで、県警に頼んで全国比較をしてもらいました。そうしますと、この人口当たり検挙件数は、2013年9位、2014年10位、2015年4位、2016年15位、2017年上半期6位と、かなりの好成績です。犯人がまぬけですぐ捕まるという説を唱える人もいますが、ここは、私は和歌山県警の警察官がよく頑張ってくれていると評価したいと思います。いろいろな現場でよく見かける警察官も、真面目に、かつ親切に仕事をしてくれているように思いますし、予算折衝や議会答弁の際などに議論する時にお目にかかる警察幹部の人も中々情熱を持って仕事に励んでくれているように思われます。
そういう意味で我々和歌山県民は警察官の皆さんに感謝をしないといかんと思います。そういう警察ですが、世はハイテク時代、装備が貧弱だと警察が悪に負けてしまいます。そう考えて、私はずっと警察の装備の充実には力を入れているつもりです。
和歌山県警察の今後一層の頑張りに期待します。