2018年11月23日(日本時間24日未明)パリから朗報が飛び込んできました。2025年の大阪万博が決定されたのです。
パリが辞退しましたので楽勝かと思っていましたら、ロシアのエカテリンブルクとアゼルバイジャンのバクーが猛烈に追い上げてきて、ちょっと心配しましたが、見事当選を勝ち取り、誠に喜ばしい限りです。
2025年にかけて、万博が一つの起動力になり、大阪がうんと発展し、その力が関西全体の発展に寄与することを期待します。なかなか楽しそうな感じになってきました。
これまで大いに努力された松井知事を始め大阪府の方々、吉村市長を始め大阪市の方々の大変な御尽力にエールを送りたいと思います。本当におめでとうございました。栄冠を勝ち取るにあたっては、万博を所管する経済産業省、そして諸外国を説得してくれた外務省を始め、日本政府をあげての取組、それに関西のみならず日本全体の経済界の方々の努力も賞讃に値します。テレビで見た世耕経済産業大臣の最終スピーチぶりは誠に格好良かったと思います。
大阪万博は大阪のみならず、関西全体の問題だ、和歌山県も捨てはおけぬ、助けるのが人の道だと思い、かつそうすることが和歌山県の利益にもなると思い、県としても総力を挙げて支援したつもりです。
和歌山県は、外国の地方公共団体と仲良し関係にあるのみならず、外国の中央政府のいくつかとも大変親密な関係にあります。大阪府からは姉妹県などに協力依頼の手紙を出してくれというお願いがありましたが、万博は中央政府の意見が全てで、外国の地方政府が中央政府に働きかけをする力のあるところはほとんど無いと思いましたので、関係のある中央政府、特にその国のトップに影響力のある方々に私から手紙を出したりして、協力依頼をしました。(得意のブルネイと、影響力のあると思われるインドは国際博覧会条約非加盟国でした。)
そのうちのいくつかからは、当国としては日本を支持するつもりだという返事もいただいたので、大阪府や経済産業省にお届けしました。しかし、そのうちエルトゥールル号以来の友人であるはずのトルコが、やっぱり近隣で同じ宗教のアゼルバイジャンを見捨てられないので大阪は支持できないとなったとの情報を得て、大いに危機感を持ったこともありました。当時はマスコミの論調が楽勝ムードで、松井知事や吉村市長が外国のイベントに行って、これこれの誘致スピーチをしました、大いに人気がありましたというような、第二次世界大戦の時の大本営発表みたいな報道がまかり通っていましたので、これは本当に危ないと思いました。そこで外務省の特に各国の大使を動かして、国自体を攻略しないと危ないですよと大阪府にアドバイスして、ひょっとすると嫌がられたかもしれません。
もう一つは、「2025年日本万国博覧会誘致委員会」の会員数を増やすことに県を挙げて協力しました。国を挙げてと言いたいところですが、その力は無いので、せめて、団体会員、個人会員ともに和歌山県から会員数を増やそうと運動しました。
開催地決定ということになると、どれだけその国の国民からサポートされているかということが一つの判断材料となると思われますが、その際感覚的、主観的なことを言っても説得力が無いのでこの会員数のような外形標準が絶対に効果的だと考えたからです。県民挙げて取り組みましたので、団体会員の数では、和歌山県は大阪府の次で、東京都などを抑えて2位、個人会員の数では、大阪、東京、兵庫の次の4位であります。実際にこういう材料を誘致チームが使ったのかどうかよく分かりませんでしたのでこの活動が誘致成功に貢献できたのかどうか不明でありますが、協力して下さった県民の皆さんにお礼を申し上げたいと思います。
ともあれ、大阪万博開催決定。本当におめでとうございます。