オミクロンの猛威はものすごく、和歌山県でも感染者数はうなぎのぼりで、令和4年1月18日に196人というものすごい数の感染者が出ましたが、1月19日には269人とさらに増えました。保健医療行政は依然として奮闘していますが、日本の中でも積極的疫学調査と囲い込みに定評のある和歌山県でも、このオミクロンの感染力には中々抗しがたいという状況です。
そこで、196人の発表に次いで、すぐさま記者会見を行って、県民の皆さんに対するお願いのレベルを上げて「不要不急の外出を自粛してください」という形にしました。
和歌山県では、基本的には新型コロナの感染防止は保健医療行政で行うから、県民の皆さんは無茶はいけませんが、気を付けながら普通の生活や経済活動を続けてください。すなわち「安全な生活、安全な外出」という方針でやってきました。その結果、年末年始の観光や交通は、ほぼ一昨年と同水準まで回復していたし、ずっと感染者は0又はごく少数に留まっていました。しかし、オミクロンが引き入れられてからは1月4日から2人、4人、13人…とわずか2週間で過去最多水準の269人まで高まってしまいました。こうなると、とても保健医療行政だけに任せろというわけにはいきません。そこで、県民の皆さんそれぞれに、警戒レベルを上げてもらって、「不要不急の外出は自粛」ということにさせてもらいました。法律的には、新型インフルエンザ等対策特別措置法の第24条9項に基づく措置ということになります。もちろん罰則などはありませんが、しばらくの間ぜひ励行してください。
とすると、経済への影響も大きくなります。既に最近の感染の拡大を受けて特に飲食店の需要は急速にしぼんでいます。県庁では夜間、深夜もパトロールをしていますが、盛り場はすでに閑散としています。しかし、県からの「不要不急の外出は自粛」というメッセージがさらにこの傾向に拍車をかけることもあると思います。できるだけ県民生活と経済に悪影響を及ぼさないように頑張ってきましたが、今回のお願いに至ったことは、県民の皆さんに本当に申し訳ないと思っています。
今回の措置も含め、このオミクロン・コロナ大流行で被害を被った方々への救済は、この1~3月分についても次の議会に予算案を提出する予定で、従来通り、被害額に応じ、お店、事業等の規模に応じ救済させていただきたいと考えています。
オミクロン株は、南アフリカではピークから1か月ですでに1/5に新規感染者数が減っています。急速に感染拡大し、急速に収束するのではないかという観測を述べる学者さんもいます。今のところ期待でしかありませんが、そうなることを心の糧として、この1か月もしくは2か月を力を合わせて乗り切りましょう。
もちろん、感染された方のケアと保健医療行政による積極的疫学調査は県庁を中心に全力で続けます。また、無症状または軽症者と診断された方の自宅待機または自宅療養の方が増えると見込まれますが、協力してくれる県医師会会員のクリニックのお医者さんたちのご協力も得て病状のチェックは怠らないことになっています。
全力で県民の命と安寧は守ります。