デンマークとスペイン訪問

 7月1日から8日までデンマークとスペインを訪問してきました。県庁の担当との少人数の旅ですが、前半のデンマークは、クヌッセンさんにゆかりの美浜町長さんと美浜、日高両町の議長さん、副議長さん、それに日高町副町長さんとデンマークサッカーチームの紀三井寺競技場での合宿以来の和歌山ローリガンズのメンバーがご一緒でした。

 クヌッセンさんの生家は、ユトレヒト半島の先の方にあるフレデリクスハウンという所ですが、郷土の英雄クヌッセン氏を讃えるために、はるばると和歌山からやってきてくれたということで、市長さん以下大歓迎をしてくれまして、今後若者の交流や観光客誘致につながっていくと思います。また、佐野駐デンマーク大使が言っておられてましたが、和歌山県のおかげで、この北部地域で親日ムードが高まってきて、大変助かっているとのことでした。

 次にスペインに行きました。公式行事以外は移動時間という強行日程でしたが、ガリシア州政府が、今度は大歓迎してくれて(というのは、4年前に訪問した時は、西口知事以来の両地方の関係が州政府のトップに忘れられていて、私が現地でひと立ち回りをやって又修復するという一幕があったのです。)、道の姉妹関係のみならず、教育、文化、観光などで幅広く協力しようという協定を先方の州知事との間で、取り交わしてきました。熊野古道をヨーロッパ人に売り込むには、何と言ってもガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステラへのキリスト教の巡礼の道のイメージとだぶらせてアピールした方が得なので、これをうまく利用して今後もっと努力をしたいと思いますし、ガリシア州は治安も大変よい所なので、青少年交流などもかなり可能性があるのではないかと思います。ガリシア州はもちろん、マドリードでも観光のプロモーションをしてきましたが、訪問した旅行社で皆一様に、2011年は地震津波及び原発事故のため日本行きのパッケージツアーを販売中止にしたが、2012年は復活している、ただし、和歌山は対象地にしていなかったので、2013年版から入れるようにしたいとのことでした。高野山を始め欧米人の旅行客が随分減っているのですが、こういう背景があったのかと今更ながら思いをいたしました。
 逆に言うとスペインのみならず、2013年をめざしてヨーロッパの観光客誘致に本腰を入れるべき時期だと思います。

 私は全国の知事の中では、相対的に海外用セールスマン又は外交要員として使えるタイプだと思うものですから、結構強行軍の長旅で疲れるのですが、和歌山のために精一杯頑張ろうと思います。ただし、あまりにもやることが多いものですから、そうたくさんは行けないので、年末頃、次の年はどういう戦略にするかと1年分くらいの日程を決めています。自分が行けない時は、部下に活躍してもらわねばなりませんが、最近は県庁職員で世界にセールスに回れる人が随分増えてきて、行け行けと私も勧めているものですから、中々頑張ってくれています。養成した甲斐があって、英語と中国語は使い手が随分増えてきました。和歌山県も楽しみです。