7月下旬から8月中旬にかけては、世界中がロンドンオリンピックに沸きました。和歌山県にゆかりのある選手・監督も12人にのぼり、全員あっぱれの大健闘をしてくれたと思います。時差の関係で、大一番は日本時間の未明になることが多く、多くの県民の皆さんもテレビ観戦のため寝不足になられたことと存じます。私もパブリックビューイングで声をからせて声援をした翌日は、さすがにフラフラでした。しかし、勝っても負けても、見ている我々を本当にすがすがしい気持ちにしてくれるのがスポーツであると思います。
私は、運動部で練習に明け暮れた経験はないのですが、つらい練習に耐えてがんばった選手はそれだけでも大変なものだと思いますし、チームメートや監督、コーチ、スタッフと力を合わせて協力する経験は、すばらしいことだと思います。またスポーツにはルールがあり、これをきちんと守り、かつスポーツマンシップに則り、紳士的に行動するということを身につけるということは、選手一人ひとりのこれからの人生に豊かな糧を与えてくれることでしょう。紀伊半島大水害からの復興を願って、世界のホームラン王の王貞治さんが、8月に世界少年野球大会を連れてきたくれたのを機に、お話をする機会がありましたが、スポーツで最高の人は、人としても最高だなあと感心しました。
今回のオリンピックでは審判のジャッジについてよく物議がかもされました。女子サッカーのなでしこの決勝戦でも、私が見てもハンドでペナルティーキックだと思ったシーンがありましたが、審判が採ってくれませんでした。しかし、それについての佐々木則夫監督の発言がすばらしいものでした。「レフェリーがジャッジを決めることですから。瞬間、僕も「あれっ」って思いましたけど、素直にレフェリーをリスペクト(尊敬、尊重)することが我々の使命だと思います」。これぞスポーツマン、日本の誇りです。なでしこの銀メダルが燦然と輝きました。次は3年後の紀の国わかやま国体です。